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地質汚染(土壌汚染)調査

調査から対策まで:フェイズ4

汚染除去・浄化対策

揮発性有機塩素化合物汚染の浄化技術

【汚染図と浄化例】
汚染図と対策

揮発性有機塩素化合物は高揮発性で水よりも比重の大きい難水溶性の液体です。しかしながら、わずかながらも水に溶け込みます。そのため、揮発性有機塩素化合物は汚染源から液状のまま地下へ浸透し、垂直方向では不透水層まで到達します。水平方向では、地下水流にのって、また、水に溶けて、しばしば広域的な汚染を呈します。
当社では、信頼度の高い汚染メカニズムの解明調査、シミュレーションによる汚染除去予測計算に基づき、以下に示す複数の技術を最適に組み合わせた汚染浄化を提供します。

■掘削除去
【掘削除去写真】
掘削除去写真

汚染源付近の汚染濃度の濃い土壌を掘削除去することによって、汚染の進行を止める対策工事です。掘削除去された汚染土壌は、無害化処理をして元の位置に埋め戻すか、あるいは、場外搬出を選択します。

■地下水汲み上げ除去

高濃度の汚染地下水を井戸で汲み上げ、地上で汚染物質を回収・除去します。汲み上げた汚染地下水の浄化は、汚染物質の濃度や、汲み上げ可能水量などを考慮した上で、それぞれの現場に応じた最適な方法を採用します。なお、排ガスを伴う場合には、濃度に応じて適切な処理を行います。

【トリクロロエチレンによる地下水汚染範囲の変化】
トリクロロエチレンによる地下水汚染範囲の変化
■汚染地下空気吸引除去
【土壌ガス吸引と揚水法】
土壌ガス吸引と揚水法

地下空気吸引除去法は、地下の地層変化や汚染濃度変化に応じて、揮発性の汚染物質を含む地下空気を吸引井で吸引除去します。観測井も同時に設置して、地下空気の圧力や濃度をモニターしながら、効率的に汚染物質を除去できるのが特色です。

■エアースパージング
【エアースパージング】
エアースパージング

エアースパージング法は帯水層中に空気を吹き込み、汚染物質を空気と共に帯水層の上方に移動させ、その汚染物質を含んだ空気を地下空気吸引井で吸引します。エアースパージングは汚染源付近の帯水層からの高濃度汚染物質の回収・除去や、汚染物質の移動・拡散を防ぐためのバリア井戸としても利用されます。

石油系汚染の浄化技術

【汚染図と浄化例】
石油系汚染の浄化技術

汚染源から流出した石油系燃料は、液状のまま地下深部へと浸透していきますが、水よりも比重が小さいために、土粒子の間隙に滞留しやすく、また、揮発して土壌ガスとして移動します。帯水層に到達した原液は地下水面の上を水平方向に広がるように拡散し、一部が地下水中に溶解します。
石油系汚染についても、当社では信頼度の高い汚染メカニズムの解明調査に基づき、以下に示す浄化技術の中から最適な技術を選択いたします。

■バイオレメディエーション(微生物浄化法)
掘削除去写真

油で汚染された汚染源付近の土壌を掘削し、微生物の力を利用して浄化する技術です。掘削された汚染土壌に、石油汚染浄化に効果を発する微生物・栄養・水分・酸素を供給し、石油分解スピードを加速させて、処理コストの低減化を図ります。無害化された土壌は元に埋め戻します。

■汲み上げ法

地下水面の上に広がっている石油の原液をポンプを用いて回収する方法です。井戸を掘ってポンプを設置し、地下水面上の油分を回収します。

■バイオベンティング
【バイオベンティング】
バイオベンティング

バイオベンティング法は、汚染土壌の中で、揮発油分で汚染された通気帯中に空気を供給、もしくは、吸引させて、土着性微生物により油分を分解させる技術で、土壌の掘削を伴いません。揮発性有機塩素化合物の汚染対策技術の中で紹介している地下空気吸引除去法と似ていますが、この方法よりも空気の流量を通常小さくして汚染物質を地上で回収するのではなく、地下での油分分解を促進させます。

重金属汚染浄化技術

■封じ込め

重金属は、一般に液状ではなく、揮発性もほとんどありません。そして、六価クロムや三価のヒ素を除き地下水に溶解して移動する可能性は小さく、多くの場合、その汚染源付近に汚染物質は留まっています。この重金属汚染の性質を利用して、対策技術としては、汚染土壌の固化・不溶化や、封じ込めといった方法があげられます。一例として遮水工による封じ込めを説明します。

【遮水工による封じ込め】
遮水工による封じ込め

左の図は原位置での封じ込め法です。汚染土壌の下位に不透水性地層が存在する場合に適用できます。横方向には遮水壁を設置して、汚染物質が外部へ漏洩することがないようにします。

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