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ケーシングパッチ工法

井戸を補修する

私たちにとって貴重な資源である地下水は、井戸を通じて古くから暮らしに密着しています。従って井戸をより長く正常に機能させることは、私たちにとって大切な問題です。しかし、井戸も地域の環境の変化や経過年数とともに老朽化し、さまざまな障害が発生してきます。特にケーシングの破損(穴あき)は非常に厄介な障害といえます。この補修にはこれまで多くの場合、内装管(二重管)挿入の工法が採用されてきましたが、多額の工事費用を必要としただけでなく、補修後の揚水量の減少(小型ポンプの挿入)を余儀なくされてきました。
今般、当社が開発しました「ケーシングパッチ工法」は、生活用・農業用・工業用・温泉などさまざまな井戸に適応できる新しい補修工法です。
水中テレビカメラで破損箇所を確認した後、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させた補修材をエアパッカーに装着し、井戸内へ挿入して破損箇所だけをシーリング補修するものです。これにより費用の軽減がはかれるばかりでなく、補修後も既設の水中ポンプが使用できるメリットがあります。
近年、環境問題が大きくクローズアップされ、地下水に対する関心はいままで以上に高まっています。しかし、新しい井戸の掘削は地域によっては規制で制限されています。こうした状況下で、長い経験と独創的な技術によって開発した「ケーシングパッチ工法」は多くのメリットを持ち、時代性を踏まえた画期的な工法といえます。

ケーシングパッチ工法の施工手順
(省スペースで施工可能)

特徴

  • 穴あき部分だけを直接補修します。
  • 深度500mまで対応できます。
  • 井戸口径は原則としてφ75~φ400まで対応できます。
  • 使用する樹脂の水質への影響はありません。
  • 内装管(二重ケーシング)工事よりも安価です。
  • 簡単な装備で施工できますので、狭いスペースでも対応できます。
  • 施工後、内径の縮小は最大でも20mm以下です。
  • 既設の水中ポンプが使用可能となりますので、現状の揚水量が維持できます。
  • 耐圧強度が高く、耐腐食性に優れています。
事前調査から完了まで

■分析試験

日本水道協会 水道用液状エポキシ樹脂塗料溶出試験(JWWA K 135)に合格
(平成6年 第47030399-002号)

■機械的性質

項目 単位 パッチ(1) 硬質塩ビ管(VP) 鋼管(SGP)
引張強さ N/mm2 234 49 290

注(1)JIS K7054 A形試験片 ※千葉県機械金属試験場にて強度試験を実施。

■外圧テスト結果

補修箇所の形状 φ65 φ30 50(縦)mm ×10(横)mm
水圧試験(MP a) 1.1 1.9 3.0

※パッチ仕上り厚さ5.0mm

■従来との比較

  従来工法(内装管) パッチ工法
既設ポンプの使用 不可 可能
補修後の揚水量 減少 維持
細い管径への対応 不可 可能
工事費用 高い 安い
作業用地 広い 狭い

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